認定品はワイヤーロープで試験されていますので、理論上は使用できるはずです。
しかし、問題は、現場と試験場での条件に食い違いが出ないか、どうかです。
取付けするH鋼の板厚、H鋼の表面状態(塗膜厚さ、汚れ、荒さなど)、親綱の初期緊張力、
落下する人の重量(体重だけでなく、衣類、 工具、持ち運びする品物の重量などの合計値)などの
条件が、試験場の場合より少しでも悪いと、最悪の場合、支柱が脱落する恐れがあるわけです。
現場において、さまざまな条件をクリアーしているかどうか、
細かく管理することは実際上、無理なのではないでしょうか。
認定品以外では、試験で「折損」「離脱」などで、不合格になるものが多々あります。
認定品でも、取付けている試験治具 (厚さ16mmの鋼板) に
かなりのダメージ (大きく曲がる)を与えているものもあります。
SK-920の場合でも、衝撃を吸収する構造を採用することなどで、
安全に配慮して作られておりますが悪条件が重なると、十分な安全を保障できなくなります。
合成繊維ロープを使用すると、ロープの「伸び」が衝撃を吸収しますので親綱支柱や支柱を取付けるH鋼の負担が軽減されます。
また、転落した人の受ける衝撃も軽減されます。つまり、「親綱支柱システム」全体に余裕が生まれ、より安全になります。
安全のために、認定親綱ロープ(合成繊維ロープ)と同等のものを御使用ください。